新曲「うわさの7-90-8エクスプレス」ができました!前作「恋の最小単位探してます」が2024年5月29日に公開しているので、9ヶ月半ぶりくらいの新曲です。その間、何もしていなかったか、というとそうでもなく、体調崩したり状況が整っていなかったりで汗。色々あり、ようやくここに漕ぎ着けた感じです。
さて、本エントリーでは7-90-8エクスプレスを題材に据えて、制作過程やコンセプト、使用機材などを中心に振り返ります。どうぞお付き合いください。
「うわさの7-90-8エクスプレス」楽曲データ
| タイトル | うわさの7-90-8エクスプレス |
| 詞・曲 | KoiKoi |
| BPM | 178くらい |
| 総トラック数 | 75トラック |
| キー | G♭・A♭ |
| ジャンル | 速いやつ |
タイトルに7−90−8と数字がありますが、日本語で読む、または発声していただくときは「ななきゅーぜろはち」と読んでいただけると結構嬉しい。でも、歌詞では” Seven – Ninety – Eight “と歌います。ここ注意よ。
BPMは178で僕が作った曲の中では最速です。なのでジャンルは「速いやつ」としました。曲の基本キーはG♭で時々A♭になったりしてます。、トラック数は75でした。
コンセプト
自分なりのDrum and Bass(言葉を知っているだけ)みたいなのを目指しました。6曲収録のEPに入れるとしたら2曲目にエントリーして、一番アッパーな速い曲。という設定です。
作曲前の手がかりは「混沌」や「雨」
僕はDAWに向かって作業する前に、曲のイメージや手がかりを言葉で書き出すことをするのですが、記録には
- こんとん(混沌)
- ねじれ
- 雨上がり
- エスケープ フロム〜
- 花びらを追って
- メカ
- 月
- 移動
- Urban fragments
などと言う言葉が列挙されていました。完成した後から眺めてみても、案外イメージから逸脱していないんじゃないかなー、と嘯いてみます。テーマカラーはグレーを帯びた青。くすんだ藍色。
80%で一旦区切る
今、音楽シーンの最前線を走っている方達が作るサウンドに対する憧れや、「こういうの作りたい!」という気持ちはありましたが、そこへ到達するには沢山のことをクリアしないとならない。今可能な100%を目指すと日常が危ない。終わりがなくなってしまう。なので実感とする完成度80%で区切ることを念頭におきました。そのポイントを見極めるのって結構難しいのですが、「もうこれ以上いじっても効果は薄いな」と感じ始めた地点をポイントとしています。
作詞
作詞は苦手だ、苦手だといつも漏らしている自分ですが、今回は割と苦しまなかった方だと思います。思い詰めなかったのが良かったかもしれない。その中でも、これは好きだなあというフレーズは
音のない風 モノクロの虹 君と見ていた雨
月で咲く花 届かない君 いつも見ていた雨 降り止まず
ここでしょうか。どんな思いを込めたかとか、そういうのないんですけど、、、モノクロの虹があったなら、なんとなく見てみたいと思ったんです、月明かりだけで咲く花があったら素敵だなとか。せいぜいそんなくらいです。
メロディづくりについて
今回はアンサンブル的にはあまり手の込んだことをやっていないので、サビについて述べるにとどめます。
サビ

作曲の最初期、モチーフ作りに於いて既にできていたフレーズです。この曲の全ては、このメロディが芽を出して、枝葉がついたもの、といって差し支えないでしょう。
フレーズの始まりはB♭音から始まっていますが、G♭メージャーペンタトニックスケールを軸にしているメロデイに思えます。どことなく雅な感じというか、和な趣があるのはそのせいでしょうか。最後はキーの主音であるG♭の半音上、G音にいってそのまま解決しません。
※↓ボリューム大きいので注意してくださいね!
こんなふうにして、小さな断片を作った後はそれに合うベースをつけて、リズムをつけて、、、といった方法が僕の曲を作る時の最もオーソドックスな方法です。
うわさの7-90-8エクスプレスのEquipment
ここからは誰得かわかりませんが、使用した機材やパラメータなどをご紹介しようと思います。全てを説明しようとするととんでもない時間がかかってしまうので主要なトラックのみにしようと思います。
主なグループトラック名
- Vocal
- Mai
- Chorus
- Mai
- Eri
- Key
- Piano
- CP-70
- Rhodes
- Synth
- LEAD
- Strings
- Pluck
- Pad
- Guitar
- CLEAN
- LEAD
- Bass
- LINE
- Ampeg
- Drums
- Synth
- BD
- HH
- Superior Drummer
- Synth
- FX
実はコーラスでEriさんにも来ていただきました汗。こういうの結構好き。リズムギターだけで山下達郎さんが参加していたりするやつ笑
SynthesizerV Mai
このエントリーの執筆日は2025年3月21日で、SynthesizerV2の発売日となっています。が、7-90-8エクスプレスで使用しているのはSynthV1です。導入したらさっそく使ってみたくなるのが人情、しかしすでに出来上がっている曲を解体して、V2を入れ込むくらいなら、一刻も早く公開して区切りをつけ、気持ちを新たにして次回曲からV2にした方がよっぽど清々しいと思ったからです。
ちなみにMaiさんのパラメータは下記の通り。いつも通り、ジェンダーを少し高めに設定し、年齢を重ねた感じ、具体的には中低域に厚みを持たせています。それと、曲調がアッパーなのでエモーショナル結構高め、テンションは落ち込まないくらいにプラスしています。ブレスの為のノートは一切入れていません。



CP-70
作っている最中から「この曲は絶対CP-70だ」と思って制作していました。幸い、ARTURIAから発売されているCP-70のセールがやっていたのでこの機会に購入しています。設定は音源自体ではリバーブを切るくらい。その後段のEQで60Hzくらいからローカットを施し、NeoVerbをうっすらかけています。さらにUtilityでステレオ幅をかなり絞っているようです。

Bass
Fujigen NJ-200を使用。初お披露目です。すべて2フィンガー奏法で弾いています。

例に漏れず、Radial-J48を通ったLINEそのままのトラックとAmpeg-SVTVRを通したトラックをレイヤーしています。今回は激しめ(自分比)な曲なので、Volumeを2時くらいまで回して意図的に歪ませています。
※↓ボリューム大きいので注意してくださいー!
他トラックと混ざるとわかりませんが、単体で聞くと結構歪んでます。これによって「埋もれ」を防いだり、といった小ネタも挟んでいます。

それと、ベースラインはいわゆるウォーキングベースみたいなことをやってみたくて試してみました。とはいえ、生粋のJAZZを今から聴いてもあまり吸収はできないので、東京スカパラダイスオーケストラのベーシスト、川上つよしさんのニュアンスを参考にさせていただきました。この「FANTASIA」というアルバムは、Skaを軸にしていながら、Fusion作品として聴いても他の追随を許さないハイクオリティを誇っている作品だと思っています。1994年作品。超おすすめ。
Drums
基本セットはHIT MAKERのNew World Kitを軸にしていますが、各パーツは若干入れ替えを行っています。スネアはFields of Rockから選んだSonorの6×14をセット。シンバルもFields of Rockから2つ読み込んでいます。

BDは基本ミュートの設定で、02:04〜くらいからの静音部のみ鳴らすようになっており、02:24くらいにはまたシンセKickのみになります。
色々とパーツを組み替えながら考えていたのでが、BPMが早いのであまり重たすぎるスネアだと雰囲気を損なってしまう感じがしました。「ぷすっ」っていう感じの少しライトめなスネアを選んでみましたが、、、どうでしょうか。
Guitar
じつはGuitarについて書くのは初めてかもしれない。
今まで作った曲の中で一番深く歪ませています。じつは僕はペダルのOver Driveとかdistortionって持っていないので、7-90-8 EXPで聴けるサウンドはアンプのナチュラルなDistortionです。

ご存知の方もあるかもしれませんが、80年代から90年代は、ラックシステムを構築しているギタリストさんはまだかろうじておられた時代です。僕が使用しているのはその名残みたいな、VHT GP3プリアンプとVHT2902パワーアンプのセットです。この機材を語り始めると、本当に長くなってしまうので、それはまた、別の機会に。。。
おわりに
といった感じで長々と書いてきましたが、楽しんでいただけたでしょうか。やはりこれ以上書き続けると終わり際がなくなってしまいます。なので達成感80%のこの辺りにしたいと思います。また、ここが知りたい!とか、質問とか企画とかタレコミとか、ございましたらSNSなどでお知らせいただけると大変励みになります!
このエントリーをご覧いただいた方に、心からの感謝を。